第18回 WOLF RPGエディターコンテストぽり視点レビュー

こんにちは。ぽり0655です。
毎年恒例のウディタオンリーのコンテスト、「WOLF RPGエディターコンテスト(通称ウディコン)」の季節が今年もやってまいりました。
今年も「作者さんへ向けた指摘」と「プレイヤーさんへ向けたゲーム紹介」の二方向からレビューを構成していきます。



上の画像をクリックして「ネタバレフィルター」をOFFにした場合、「作品の問題点」「改善提案」「ネタバレ部分」が表示されます。
スイッチがONのままであればゲームのDLリンクと褒め言葉のみのページになります。
これからプレイする方が批判点に惑わされずに作品を選ぶ参考になってくれれば。
※画面右下にも同じボタンが表示されます(環境によっては隠れて見えない可能性があります)
レビューアイコン
レビュー内には以下のアイコンが使用されています。
:作品の簡単な紹介文
:作品の良かったところ
:作品の気になったところ、悪かったところ(現在表示されていません)
:気になるところの改善案(現在表示されていません)
※ゲームのバージョンによっては、このレビューで指摘した内容が既に修正済みである可能性もあります。
もし、このレビューに関してご意見・ご指摘・削除依頼等ありましたらpori0655(あっとまーく)ymail.ne.jpまで。
002:デスペレートリサーチ
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デッキ構築型ローグライト。デッキ(最大)20枚を道中で集め、カードの持つ能力・特殊スキルを活かす最強デッキを組み立てながらボスまで進んでいく。周回要素を除けば毎スタート時にデッキがリセットされ、道中で集まるカードも毎回変わるので、その場のアドリブ力が試される。
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「あくまでプレイヤースキルの成長を信じている構造」というのが、このゲームをプレイして自分の感じた魅力。周回要素によって遊べば遊ぶほど初期状態が強くなるけど、道中で簡単に差が埋まってしまうほどの誤差レベル。それなのにやればやるほど先に進めていけるようになるのは間違いなくプレイヤースキルが向上しているから。この「補助は必要最小限で、プレイヤーさんのスキル成長を噛み締めながら進む」構造というのは作者さんがプレイヤーのことを信じている証。これは一朝一夕には身につかない「ゲーム制作者としてかなり上級のスキル」だと思っている。
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1ターンに複数カードをドローして連鎖していくこと前提のゲームでデッキ20枚手札最大7枚はやや少ない気がする。中盤以降は連鎖前提の難易度なので、まず山札を引くカードを軸にデッキを組む前提になっている。連鎖できるかどうかは山札ドロー系カードを引けるかどうか次第なので結局運依存になってしまう。そもそも「連鎖のために1ターンに消費するカードの量」と「山札ドロー系カードで得られるカードの量」が釣り合っていないので、途中から連鎖できなくなりがち。
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「状態異常系カード」「山札ドロー・AP増加系カード」「ダメージ系カード」が常時釣り合ってないとジリ貧になるという構造自体はとても良いと思っていて、必要なことは「3種カードが常に釣り合っている状態をキープできる、キープしやすい構造」への配慮かな。各カードが複数役割を兼ねていて少数のカードでもある程度均衡が取れるとか、手札を大量に集めて物量作戦が可能になる、とか。ただ、あくまでぽりの練度不足で「やり込めばやり込むほどこの物量が最適だったことに気付かされる」という可能性もあるので、必ずしも自分の指摘が正しいとも限らないことだけは頭の片隅に入れながらこの文章を読んでほしいな。
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003:ミスターかいちゃんの修行伝
作者:スターかいちゃん!&すたーあいす*
プレイ時間:5~10分
レビュー時点のバージョン:7/18公開版
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超短編じゃんけんRPGかつ、リソース管理ゲーかつ、一発ネタのバカゲー。じゃんけんの三すくみが魔法属性のようなかたちで存在しており、最適な魔法を出しながらステータスを管理していく。……というのは建前で、実際のところやっぱり一発ネタのバカゲーかもしれない。
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これは純粋に褒め言葉のつもりで書いているのですが、「グラフィックとシステムがちゃんと組み上げられていれば、展開やネタがハチャメチャなゲームであっても最後まで遊べる『安心感』のようなものが生まれる」という重要な知見を得られる作品。「常識外れ」という尖った特徴は、「常識」という安定した土台の上でこそ映えるってことだね。
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「じゃんけんRPG」としても、「リソース管理ゲー」としても作り込まれていなかったので戦闘で白熱できなかったのが残念な点。たぶんよほど無節操に技を乱用しないと詰むことはない難易度なので、現状は特にドキドキする感情が呼び起こされない「虚無」に近いかもしれない。
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とは言え、一発ネタゲーに緻密な計算を求めるのも酷な話なワケで。そもそもレビューという真面目な文脈の土俵に立たせてしまったこと自体「スベってる」行為なのかもしれない。ごめんよ!ぽりのレビューは「遊ぶ作品はエントリー作品からランダムに選び、規約上禁止していない限りレビューする」という方針なんだ!
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009:ウルファールさんとパズルメーカー
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横スクロールアクションと昔ながらの定番パズル「倉庫番」を組み合わせたようなアクションパズル。「箱を押して目的の位置まで運ぶ」という倉庫番の基本を押さえつつ、箱・キャラクターに重力要素とジャンプアクション要素を付加して思考と指先を同時にフル回転させて遊ぶゲーム。
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随所に「できる人の余裕」を感じる作品。パズルとしても「あらかじめここにブロックを仕込んでおかないと後で詰む」という先の先を読まないとクリアできない作問が磨かれていると感じたし、システムも「同時に多数の箱に重力・プレイヤーの押す操作が作用する」という面倒な処理を当然のように行っている事に驚愕する。そもそも「多数の箱が重力に作用するシステム」を作れる人であれば、それがどれだけ大変なことであるか想像に難くないはずなのに、それでも敢えてこのシステムを採用してゲームを完成させるところにも「できる人の余裕」を感じた。
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唯一気になったのはアクションの挙動。慣性が効きすぎてちょっと押すだけですぐ操作が暴発するところが気になった。(それを見越しての「箱の移動を一時停止する機能」だと思うけど、これもこれで手間ではある)ただでさえパズルとアクションでリソースはかなり満杯に近いのに、「アクションの操作性のシビアさ」まで気を使う必要があるのは厳しい。
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アクションゲームとしての手触りも「パズルの謎」と同じぐらい細かくチューニングしていければ、より魅力的なゲームになっていたかも。キーコンフィグとか、初速の微調整とかの細かいところでも、全体的なプレイ感触はかなり変わってくるんじゃないかな。
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010:魔王城までXマス
作者:七辻ゆゆ
プレイ時間:10~30分
レビュー時点のバージョン:7/18公開版
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作者様いわく「ローグライクライク」、より実態に合わせて詳細説明するなら「大量の自軍ユニットで敵軍1ユニットを総力戦で倒していくターン制タワーディフェンス」といった感じの一画面戦略ゲーム。
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オリジナルルールの多いタワーディフェンス系ゲームにおいてよく起こりがちなのは「ルールを理解する前の戦略が定まっていない段階でよく分からないまま負ける」という序盤の詰みポイントの存在なんだけど、この作品はタワーディフェンスとしてのシステムが上手く効いている。「最終的に敵ユニットが1マスに到達しなければいい」ので、よくルールが分からない状態でも「物量作戦によるラスト1マスの攻防」で健闘できるし、分からないなりに健闘していくうちにルールが少しずつ理解できていく。
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「味方ユニット同士を戦わせてレベルアップしていく」というルールが中盤以降重要な要素となるんだけど、一切説明がない上に、味方ユニット同士が戦う条件も掴めない(必ずしも隣同士であっても戦わないことがある?)ので、中盤以降の手探り感が強い。
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例えば「自軍ユニットを同じマスに重ねると経験値になる」とか、ユニットの成長にユーザー側が介入できる要素があれば良かったのかも。(あるいは既に成長に介入できる術があるなら説明が欲しい)なぜユニットが成長するのか?というプロセスを明示してくれると、より魅力的な作品になると思う。
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016:湖降る夜、かなたの塔
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ゲームブック的ノベルゲーム。ある日突然、完全に水没してしまった街を舞台に、呼吸の続く限りその原因を探っていく。特徴的なのは「フラグの問題で分岐できなかった過去のページにフラグ取得後に戻り、再度別ルートへ分岐しに行く」という過去へ戻るようなシステム(実際には時間が戻るわけではない)。
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世界観と雰囲気が大好き。直前まで人の営みがあった街が水底に沈んで誰もいなくなり、人類にとっては悲しいぐらい絶望的な状況なのに、眼前に見える風景は真っ青で悲しいぐらい美しい世界というのが良すぎる。そんな「ウォータラポカリプス(Water-apocalypse、ぼくが今テキトーに考えた造語)」な世界を辿る、チル(Chill、日本語の『リラックス』に近い意味の言葉。こっちは造語じゃないよ)体験がとても楽しかった。
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このゲームの最も特徴的な魅力である「フラグの問題で分岐できなかった過去のページにフラグ取得後に戻り、再度別ルートへ分岐しに行く」システムがほとんど活用できていない気がした。ゲームとして登場するのはせいぜい「1ページ先のフラグを取ったら1ページ前に戻る」程度だったし、ゲーム全体でも1~2回ぐらいしか使っていないのが惜しい感じ。
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現状の量でもフラグ管理がかなり大変になっていることは想像に難くないので、「めちゃくちゃ増やせ」とは安直に言えない。でも、「終盤に何気なく得たフラグが実は超序盤の何気なくスルーした場面の鍵」みたいなシーンが1つあるだけでもプレイヤーさんの発想力を豊かにするんじゃないかと個人的には思った。
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020:凶夢へのスケアリード
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作者さん曰く「ローグライト」、もう少し実情に合わせて説明するなら「WAVE制のRPG戦闘ラッシュ」という感じ。自分の近辺に無限にモンスターがスポーンするので、戦ってレベルやステータスを上げていき、最後にボスが倒せればクリア。
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ゲーム自体が周回前提だし、それに合わせてシステム自体も周回前提だったことはよく考えられていると思った。オートセーブによるステータス引き継ぎをはじめ、「一度通ったイベントは周回以降省略される」「倒したボスは周回以降すぐに出現するようになる」のような「周回前提だけど既に通った道は素早く進むことができる」という配慮にはプレイヤーさんのストレスを可能な限り減らそうという気概を感じる。
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画面はもとより、操作もずっと代わり映えがないので途中でモチベーション低減につながりそうになるのが気になる点。戦闘もオートなので見ている時間がメイン、ユーザーさんにできることは「歩いて敵にぶつかり戦闘を見届け、時々ステータスを上げる作業」というルーチンワークなので「RPGのレベル上げ作業だけをひたすらやらされている感」があって途中でダレてくる。
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戦闘勝利で得るものが経験値というのが「レベル上げ作業」感を出している印象。同じルールの枠組みで行うとしても、例えば「定期的に宝箱がスポーンしてアイテムや技が手に入る」「定期的に戦略をガラッと変えるようなピーキーな新スキルが手に入る」とか、「戦闘以外の方法で展開が変わっていく」要素があればより楽しめたのかな、と思った。変化が無いよりは多少ぶっ壊れでも変化が目まぐるしい方が魅力は出るんじゃないかな。
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021:RIMWING
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攻撃もパリィも全手動の超硬派なロボアクション。銃を撃つにはまず装填から発射まで複数のプロセスが必要、パリィも1ボタンではなく専用モードに移行してから都度動作。画面越しにリアルな硝煙臭と泥臭さを感じるコックピット内での攻防が楽しめるアクション。
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「操作・世界観が分かりやすいのに全く説明過多ではない」という、とんでもないテクニックを当然のように使っている強者。「チュートリアル無しでいきなり実戦に突入する」という技は、よほど操作性が直感的である自信がないと出来ない。しかし実際には操作が直感的なのでチュートリアル無しでもなんとかなる。しかも、この「チュートリアル無し」は手抜きというわけでなく演出の一環だったということがその後の用語説明の細やかさで分かる。こういう「システムの出し方でシナリオを補強する」強さと余裕を感じる内容だと感じた。
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敢えて内容にツッコミを入れるなら、右クリックによるパリィが「救済措置」なのはいくらなんでも泥臭さに比重置き過ぎでは?特に後半は9割盾パリィ、残り1割の隙間を縫って攻撃という時間構成になるのがほとんどだと思うので、ただでさえ防御一辺倒の時間がさらに引き伸ばされ、画面の代わり映えがない時間が延々と続く欠点がある。
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作者さんが「スタイリッシュ」と一度も言っていないので、そもそも泥臭くちまちまHPを削る遊び方が本来想定されたもの、と言われればそれまで。とは言え、せっかく要所でアニメーションが多用されているのに「メイン戦闘本編が代わり映え無くずっと続く」というのも気になるところ。ある程度「ゲーム進行のリズム」にもこだわってみるのもいいかも。まあ、ここは作者さんの思想とぽりの思想が合わないだけという可能性もあるので、必ずしも直すべき場所じゃないのかもしれないけど。
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022:ウルファールさんとワクワクパズルダンジョン
作者:108Hassium
プレイ時間:1~3時間程度?
レビュー時点のバージョン:1.2.0
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倉庫番的石像押しパズル。石像を全て指定のゴールに乗せると次のステージへの壁が透明化して先に進むことができる。一見ステージクリア型のシンプルなパズルと見せかけて……?
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パズルデザインが美しすぎる。「一度使ったステージを使いまわして別の謎を提供する」だけでなく、「一度目と二度目で謎自体は全く変わってないのに、道中で新しいテクニックを覚えることで全く解き方が変わる」という高等テクニック、そして「一度目でも二度目用テクニックをロックしていない(一度目でも新テクニックを使えば二度目ルートに行ける状態)のにルートが破綻し得ない」という超高等テクニック、そして最後には壁やスクロール処理まで味方につけて「あるものは何でも使う」状態でゴールまで到達させる超美麗テクニック。何故か戦ってもいないのに敗北宣言したくなるレベルの完成度。
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このゲームに関して文句と呼べる文句はあまり無いんだけど、敢えて難癖をつけるとすれば「マス目の分かりづらさ」かな。最終ステージの正攻法ルートが特に顕著だと思うけど、「1マス単位の正確な移動」を要求するシーンで床のマス目も石像も微妙に認識しづらいことが原因のミスが発生しかねない。実際、ぼくも最終ステージのラストのアレでミスしてリセットが発生した時叫びそうになってしまった。
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「高さ1.2マスのウルファールさんと高さ2マスの石像が並んでいる状態で1マス精度の操作を要求する」というところに問題があったかも。これで石像が高さ1マスだったら、あるいは床のグリッドが明確で視認性が高かったら、もっとパズルに集中できる最高のゲームになっていたかもしれないと思うと惜しいなあ。
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024:少女大猩猩 -The Moon over the Mountain Gorilla-
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ウディコン名物、ゴリラアドベンチャー兼アクションゲーム。ゴリラに変身できる女子高生とその周りで起きる事件と葛藤とウホウホを描いた作品。一応、シリーズものだけど特に過去作プレイは不要で、ネタの繋がりも無いのでこの作品から遊んでも全く問題ない。
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直感的、かつ本能的に動けるところがゲームの世界観と合っていると感じた。「ゴリラに変身できる」以上の操作・ルール説明はほぼ開示されないのだけど、「ここから何をすればいいか」は直感に従うとある程度なんとかなる。途中で出てくるパズルについても、ルール説明無しで始まるけど「なんとなく」で察して先に進むことができる。こんな感じでシステムと世界観がピッタリ組み上がった良作だと思った。
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全体通して綺麗にまとまった作品だと思うけど、プレイヤーさんへの配慮において、何処か(非常に微妙な点において)欠けるところがあるのではないかと感じた。「セーブを忘れたままゲームオーバーになって戻される」という事態を避けるための「セーブ促し機能」であるはずなのに、煩わしいと思うレベルで少し展開が進むたびにセーブ画面が挟まって本来の目的を逸脱してしまっているところや、細かい操作性を要求するアクションであるにも関わらず、「『G』キーでゴリラ変身」に固執するあまりにゲームパッド非対応となってしまっているところなど。
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「ネタや自分の特色は大切だけど、それに依存して見るべきものが見えなくなっていないか?」は、この話に限らず全ての創作を行う人が考えるべき視点だと思う。「セーブ促し」を本当に入れるべきタイミングはどこなのか?そもそもオートセーブじゃ何がダメなのか?ボタンはダジャレよりも押しやすい位置で決めるべきじゃないのか?己の臆病な自尊心によってゴリラと化していないか?ぼくはそんな事を思ったりしますウホ。
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025:ハーレムガッデム
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フリーシナリオRPG。主人公のロールやスタート地点だけでなく、アイテム、装備、バフ、デバフなどを大量に選び取って管理していく選択肢の多さが特徴。何もしなくてもお腹はすくし定期的に水分補給とトイレと睡眠を取る必要があるし資金をケチって馬車を使わずに徒歩移動すると時間がかかって面倒になる。という徹底的にリアルを追求したRPG。
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プレイ時間三日ってたぶん「3日間」じゃなくて「72時間」の意味で言ってるんじゃないかキミ?ってぐらい物量おばけなことが一番の魅力。同じイベントでも会話バリエーションが豊富に用意されていたり、やってもやっても先が見えない「要素の洪水」っぷりに畏怖の念すら感じてくる。これ全部作るのにいったいどれだけの時間をかけたの……?
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選択肢の多さが特徴といっても、ほとんどがバッドステータスやデバフ関連なので、「戦況を謎に不利にする方向」ばっかり向きがちなのは気になる点。序盤は何がどうなったかわからないままどんどんジリ貧になっていくので、ゲームに慣れるまでの序盤の導線は弱いなと感じた。
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「理不尽さも含めてリアル感を楽しむ」というRPGスタイルはジャンルとして人気であることを理解しているので、どちらかというと自分と作品の相性が悪かっただけかも。とは言え、自由度を阻害しない程度の範囲で「序盤の生活が安定するまでの方針やガイドライン」があってもいいのかな、と思った。例えば、チュートリアル的なクエストをもっと拡充したり、プレイヤーさんの導線を分かりやすくする(大陸の真ん中スタートじゃなくて端の街スタートにして序盤の行動範囲を制限する)などの「リアルさを損なわずに分かりやすさを向上させるテクニック」を追求してみるのもいいかと思う。
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030:ラストデイ ~滅亡前夜~
作者:ほいな
プレイ時間:3〜4時間
レビュー時点のバージョン:1.00(旧バージョン)
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パズルで連鎖を起こすと手に入るユニットでタワーディフェンスをする、一粒で二度美味しいゲーム。グリッド上のマスを消すか移動することで縦横3マス揃えると、タワーディフェンスのユニット(を呼び出すのに必要なコスト)がもらえ、最終的にはユニットで自軍本拠地を防衛できるとクリア。
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パズルとタワーディフェンスは一見「全然別物の2つを無理やり組み合わせた」ように見えて、実際遊んでみるとかなり相性の良い組み合わせであることに気づいた。「基本的にずっと見ているべきだけど、余裕が出たら目を離す余裕がでてくる」パズルと、「時々ユニットを配置した後は基本的に目を離していてもいい」タワーディフェンスの特性が組み合わさって「2つ同時に目線を向けなくちゃいけなくて混乱する」みたいなシーンがない。「編成など事前のセットアップに悩む」タワーディフェンスと「ゲーム中に悩む」パズルで脳のリソースの奪い合いが起きない。すごくぴったりハマった2システム。
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全体的に説明不足感があったのは気になる点かも。割と直感的じゃないルールにもかかわらず、チュートリアルも練習の時間もないままいきなり本番に突入して慌てる内容だったり、そもそもパズルの説明はあってもタワーディフェンス側の説明はずっと何もないままだったり。説明のない状態から自力で試行錯誤できる人以外には厳しいのかな、と思う瞬間があった。
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「説明のない状態から自力で試行錯誤できる人以外お断り」とかでない限り、もう少し「ゲームを快適に遊ぶための序盤の進み方」のような情報があったほうがいいかも。おすすめ編成案とか初心者向けパーク、序盤の資金の使い道とかの「初心者さん向け導線」情報が入っていれば、序盤での「よく分からないままどうしようもなくなる」離脱は減るのかな、と思った。
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031:グリーンフェアリーの緑化活動
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モンスターを倒して平和になった世界を一筆書きで緑化していくパズル。全てのマスを一度だけ通って緑化することはもちろん、途中からは「歩かなくても緑化したことになる能力」や「何度でも歩いていいマス」などもフル活用して一筋縄ではいかないパズルを楽しめる。
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パズルデザインが美しい。一見シンプルなマップ構造に見えて、頭を捻らないと全てのマスを踏破するのは非常に困難。一見お助けアイテムに見える緑化能力も、「目の前を緑化される」=「目の前を強制的に通行不可にされる」という足枷にもなり、「一見通り道に見えるが、袋小路なので通らずに後から遠距離緑化するのが正解」という発想の転換を求められる。これはパズルとして非常に芸術的。
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パズルとしては美しいのだが、唯一気になったのは操作性。「緑化能力をどの方向に使うか?」の指定方法が方向問わず縦選択肢だったり、多用する「向きを変える」と暴発すると困る「ステージやり直し」がほぼ似たキー設定だったり、ステージ終了後のオートセーブが無かったり、かゆいところに手が届かない不便さはあったかも。そのような細かいノイズがパズルに集中するのを妨げていた感はある。
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正直、これは「他が良すぎたからなんとかひねり出した指摘点」なので、操作性も充分及第点のうえで、さらに120点を狙えるだろうという話なんだけどね。でも、細かいところのブラッシュアップでさらに「歴史に名を残す名作」となるポテンシャルはあるように感じる。
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034:ElSeed
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オートバトル & QTEコマンドRPG。戦闘中のプレイヤーの行動はすべて事前に決めておき、戦闘中はQTEをひたすら行いちょっとでも戦闘を有利に導いていく。事前セットアップがちゃんとできていれば戦闘中QTEは雑でもなんとかなるし、事前セットアップをなあなあでやってもQTEで戦況を覆すことが可能。「プレイスタイルを自由に決められる」特徴的なRPG。
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総合的に「プレイヤーさんが遊びやすくするための配慮が行き届いた」ゲームだと思った。街中の細かいオブジェクトにもテキストが出てくるほどに細やかながら、会話のテンポが良いのでまったくダレることなく、むしろ密度が心地よく楽しめる。「転職するとLv1に戻るが、元の職に戻ればLvも元に戻る」や「戦闘で負けてもデメリットなし」のように、プレイヤーさんがせっかくかけた時間も無駄にならない配慮ができてる。世界の密度を上げながらプレイヤーさんを飽きさせない計算され尽くした作品。
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唯一気になったのは「QTEだけ遊びやすさ配慮無しの不便すぎる」点。キーボードオンリー&キーコンフィグ不可なことでゲームパッドでのプレイを阻んでいるだけでなく、マウス操作までQTEに使用する為にキーボード上での手を置く位置が安定しなくてムズムズする。
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QTEのバリエーションは「押すボタンの数」じゃなくて「ボタンの押し方」で増やすほうがより魅力的になったんじゃないかな。複数ボタンのコマンドとか、連打とか。とは言え、あまりここにバリエーションを用意してしまうと「戦闘中QTEありき」になってしまうので「ボタンの押し方を増やせば改善する!」とも言い切れないのが難しいところ。だからある意味ではこのままでもいいのかもしれない。流石にゲームパッドには対応してほしい……とは思うけど。
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036:人獣の境界
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ノベル時々対戦カードゲーム。ノベルパートはケモノ×異世界転生もの、カードゲームパートは恐らくトランプゲームをベースとした1対1のカードバトル。ただしカードゲームはオマケ程度(省略可能)で、メインはシンプルな短編ノベル。
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これは純粋に褒め言葉として書くことを信じてほしいのですが、このゲームはまさに「早口オタクのやつ」だ!短いプレイ時間の中に「ぼくの考えた世界観」をとにかく全部出そうとしているという心意気を感じる。問題編と解決編の二軸構成で、一見別の話に見える片方のストーリーの謎がもう片方で答え合わせされる作りが超濃厚にぶち込まれる。ウディコンという場だからこそ、普段摂取しない栄養素を得られる濃密な体験を味わうことができる。
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カードバトルの不平等さが気になる。ルール上、先手超有利(後手は文字通り後手に回ることしか出来ない)だったり、基本的に戦略でなく引きの運に左右されがちだったり、クローバー(自分を消費して他のカードを復活させるカード)は大量にストックすることが基本テクニックなのに、毎ターン選択肢のカーソルが「消費する」に戻るので事故誘発状態な点など。このカードゲームの定石を詰めきれてないのでは?と思った。
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このゲームが「元ネタの存在しないオリジナルルール」と仮定したうえで書くんだけど、ゼロベースでオリジナルルールを考えることはかなり諸刃の剣。ゲームルールにもゲームシステムと同じく「大量のテストプレイによるデバッグ」が必要となるんだけど、どうしてもシステムより「見て分かるバグ」が検出されづらいからおろそかになりがち。既存のトランプゲームというのはそれこそ数十年にわたって世界中でデバッグされ続けているのだから、せっかくなら活かしたほうがいいよね。
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047:NPC(宿屋)は夢を見る~バグった世界からの脱出~
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探索型のパズル脱出ゲーム。バグり散らかして作者に見捨てられた世界の宿屋再建のため、バグった世界から脱出する……という真面目そうな内容に見せかけて、ところどころ隠しきれない「バグ」が見えてくるバカゲー。でもパズルはちゃんとしているガチの脱出ゲー。
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「バグった演出がメインのバカゲー」かつ「パズルゲー」という、一見相性の悪そうな2要素が意外に合っている。マップや演出のうち、パズルに関係なさそうな箇所を露骨に省略したとしても「バグっているから」で通用する。「バカゲーだから」という建前があれば謎解きのために突然変なものを出してきても納得感がある。第一印象だと何も考えていないように見えて、実はしっかり考えられている「発想の勝利」作品。
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気になったのは、序盤に意味ありげに出てきた「バグりすぎて作者に見捨てられた」の要素が結局最後までほとんど回収されなかったこと。一応真エンドだと思われるエンディングは見たけど、「一見いい話っぽく終わったけど、作者がこの世界を見捨てていることには変わりないしなあ」というムズムズだけが残った。
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別に「作者に見捨てられた話を消せ」という意味でも、「シナリオをもっと凝れ」という意味でもないです。でも、せっかく広げた風呂敷のぶん、「その後の話」が少し用意されているだけでもプレイヤーさんの頑張りが報われるんじゃないか。そんな事を思ったわけです。
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052:Trail of moonlight
作者:九九山
プレイ時間:30分~1時間(全実績解除:3時間程度)
レビュー時点のバージョン:1.04(旧バージョン)
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主人公のHPがずっと1の所謂「オワタ式」RPG。どんな状況であろうとダメージを受ければ即アウト。さらに各敵には細かい特性もあってダメージを与えるのも一筋縄ではいかない。防御と回避をとにかく活用しつつ、ほんの僅かな隙をついて活路を見出していく。
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「防御」「回避」という「ときどき必須になるシーン以外ではパッとしない」2コマンドを主役にまで引き上げる発想力が魅力。雑魚敵にさえ緊張感を持って勝負することができる。ゲーム中に出会うモンスター数とプレイ中の戦闘回数はそれほど多くはないのだけど、だからこそ密度の高いプレイ体験を得られる。
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かなりギリギリの戦いを迫られているときに「どのコマンドがくるのかはガチャ」とか「たまにクリティカル」とかの運ゲー要素を入れるのはどうなんだろう?ガチャの結果で「防御」も「回避」も引けなかったらその時点で負け確定なわけで、「実力は全く関係なく、運で負けた」という経験をしてしまう。何よりも、本当に実力・作戦不足で負けてしまったときも「これは神引きできなかったから」という言い訳の余地を与えてしまう恐れがある。
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たとえば「防御」と「回避」だけはランダムじゃなくて確定選択肢としたらどうなるか。「運ゲー」となる可能性はかなり下がるだろうし、何より敵の攻撃密度を上げても充分成り立ちそう。そうなればより「戦略パズル」としての密度と熱中度が上がるのかも。ただしそのままだと敵行動を見ながら「防御」を押すパターンゲーとなってしまうので、更にもう1つ何かパターン化させないネタは必要になるかもしれない。
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053:yana
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テキストアドベンチャー?いや、これはテキストファイルを渡り歩くアドベンチャーだ!Dataフォルダの中に作られたファイルを読み込んだり、解析したりしながら先に進んでいくメタ構造の謎解きノベルゲーム。
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これは「ウディコン」という場のためにあるようなゲームだ!全体的に謎解きが高難易度かつノーヒントなので、普通にプレイするとほとんどの方が序盤で断念しそうな内容ではある。だが、「作者さんのやりたいことをやりたいだけやって、それでもプレイヤーさんに受け入れられる土壌がある」「ある程度のプレイ人数は担保されるのでノーヒントでもみんながヒントを出し合ってくれる」というウディコンの場であれば、通常のプレイ時より先に進めるプレイヤーさんが多くなるのではないか。これは場を味方につけた戦略勝ちの作品かもしれない。
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前述の通り、謎が高難易度であることはアリだと思う。でも謎に「やや理不尽なもの」「ややズルいもの」があるのは気になった。特にzipパスワード系。「解答はできたけど、納得はしていない」みたいな歯がゆい謎が多くてスッキリしないところがあった。
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「解答できている時点で何も問題なくね?」という考えもあるかもしれない。でもせめて「謎解きがシナリオに繋がっていてほしい」と感じたし、そのほうがプレイを最後まで続けるモチベーションや満足度向上に直結するんじゃないかと思ったりした。
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056:世界を魔王と半分こ。
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世界の半分をもらった後の勇者がその半分をラジオ感覚で統治(?)するマルチエンドノベルADV。エンディングまでの12行動によってステータスが変化し、ステータス次第でエンディングが変わっていく。1周が短いので何度も周回しながらエンディングを集めていくのが特徴。
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作りが非常に丁寧。同じ選択肢でも、その時立っているフラグによって微妙に展開が変わったり会話文が追加されたり。そして各分岐においてもゲームの持つのんびりほんわかな軸が崩れていない感じがある。この「ちゃんと全部に分岐を準備したうえ、全部を統一感のある構造にする」ってのは意外に手間のかかる大変なこと。
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唯一気になるのは周回前提ゲームとしてやや引っかかるテンポ感。毎度選択肢前に挟まるやや長めのテキストが周回前提と相性悪かったり、複数エンド全部たどるためには序盤から特定エンドに向けてやりくりする必要があるのでセーブ・ロード技が使えなかったり。このせいで「2周目は1周目より早く終わらせられる」ということがなく、エンド数ぶんプレイ時間が積み上がっていってしまう。
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とは言え、これを改善するためにイベントカットだらけになっても魅力は半減しそう。やるとすれば「エンディング自体の数を少なめにして、そのぶん1周のイベント密度・数量を上げる」なのかな。「2周目も1周目と同じだけの時間がかかる」を逆手に取って「何周しても新鮮な味がする」に舵を切るのもいいかもね。
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059:ラスボスは箱の中
作者:ryou
プレイ時間:1時間30分
レビュー時点のバージョン:1.05b
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いわゆるデフォ戦RPG。島の各地にいる8体のボスを倒し、そして中央にいるラスボスを倒せばクリア。一般的なRPGにありがちな宿屋や武器防具屋などはなく、己のレベルとスキルのみを成長させて、「箱の中」にいるラスボスまで突き進んでいく。
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いい意味で「普通」で、いい意味で「普通じゃない」と感じた。デフォルトのRPGシステムとデフォルトのマップ機能だけを用いたRPGはこのご時世「逆に新鮮」で、非常に熱中しながら遊べた。かと言ってこの作品が「平凡」という評価に落ち着かないだけの魅力要素もしっかりあって、それが「ちゃんとマップを隅々まで探索すると小さなご褒美が大量にある」ことと「戦闘中の割り込みイベントが豊富で戦闘を機械的な作業にさせない」ところ。この作品は「デフォ戦RPG」というジャンルにおける一つの到達点なんじゃないか?そんな事を思った。
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一つだけ気になったのは、その大量にあるイベントの存在を「ゲーム中でちゃんと宣伝できたか?」ということ。ここで言う「宣伝」とは「ゲーム中で特殊イベントの存在を仄めかす、あるいは誘導できたか?」という意味ね。プレイ後におまけテキストを見て初めて知ったイベントや、「当たり前に通ってたけど、あれ隠しイベントだったの!?」と驚く場面がいくつかあったんだけど、この驚きはできればゲーム中で味わいたかったなー。
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もちろんおまけテキストがあるから充分という考え方もあるけど、おまけテキストを読む時って「ゲームを終了した後」なんだよね。2周目として隠しイベントを辿ろうというモチベーションを維持するためにも、「ゲームを終了する前(つまりゲーム内)」に隠しイベントの存在を匂わせておいたほうがいいのかもしれない。
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060:CAT AND MAGIC
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戦闘中にリズムよくボタンを押していくRPG。人の姿をした、魔法を使うネコちゃんたちが伝説の猫缶をめぐってお屋敷を冒険していく。え?なんでネコちゃんが人の姿をしていて魔法を使うのかって?そのほうが可愛いんだから別にいいだろ!
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いわゆる「普通のRPG」からシステムをちょっとだけズラしているのだけれど、それが全て「遊びやすさ向上」に繋がっている気がする。2キャラでHP共通、かつSPに該当する要素がニャいのでリソース管理がしやすいし、バフ・デバフを盛り盛りにして戦況を大きく変えやすい。2キャラに攻撃力・防御力の概念がなく、どちらも攻撃・補助・回復能力を覚えるのでロール(職業)を気にせず進められる。ゲーム本編のほのぼのした空気感を失っていニャい、とても遊びやすいRPGという感想。
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マップの作り込みの甘さはどうしても気になる。道中のマップはごく一部を除いてギミックの無い通路と小部屋だけのフロアを通るだけだし、「何もない行き止まり」や「調べても何も反応しないオブジェクト」が多すぎて探索がワクワクしニャい。
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これが「もっと大きな隠し要素を隠すための雑然さ」であることも多少は理解しているけど、それでもマップの作り込みがあれば更に魅力がミャしたのではニャいかと思う。あくまで「お屋敷の中」という設定を守った廊下・部屋構造とか、各オブジェクトに対するキャラ会話とか。マップデザインもゲームを魅力的にする「デザイン」の中の重要なファクターであることは忘れニャいでほしいな。
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クロちゃん!あの!
ぼく、おいしいごはん用意できます!
あとぼくたぶん種族ねこです!
おいしい猫缶あげます!
だからぼくの家に来てお尻フリフリしてくれませんか!(*´Д`*)
062:檻の神殿
作者:啄木鳥つき
プレイ時間:1~2時間
レビュー時点のバージョン:7/26公開版(旧バージョン)
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謎解き型脱出アドベンチャー。鏡の世界に閉じ込められた主人公と元の世界にいる相棒が協力して鏡の世界から脱出するために探索をしていく。鏡の反射の仕方は正しいながらやや特殊で、カメラの位置的に厳密な線対称として表示されないのでそこだけ注意だ!
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恐らく、グラフィックも音楽も自作だと思うし、それを活かしきった謎解きを使っているのはとても好印象。「音楽と謎をかけ合わせる」という特権を使うことができるのも魅力。あと、意図してか意図せずかは分からないけど、音楽に微妙に不協和音が入っている気がして、それが世界の不穏な空気を作り上げるのに一役買っている。こういう「定石外し」ができることが自作のいいところ。
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基本的にスムーズに謎解きを進めることが出来たけど、一つだけ詰まった謎解きは「歩数を使った謎解き」。これを謎解きに使う場合は半歩移動はよろしくない。「何をもって1歩とするのか」が分からないので最終的には総当りでなんとかクリアした。
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そもそもこの場面において「歩数」を謎解きに使う必要があったか?切り株を見つけた時点でOKでよかったのでは?とも思っている。謎解きに出す問題にも「謎解きを難しくするためのもの」と「謎解きを面倒にするもの」があって、うまく見極めないと「楽しくないだけの手間」が生まれてしまうので注意。
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073:あくま1/2
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正しい意味で運ゲーADV。1/2を6連続で引き当てないと出られない世界からの脱出を目指すゲーム。それだけだと1/64なので到底無理ゲーだが、推理でクリアできる部分もあるので最終的には1/8ぐらいかも?でも結局最後の最後は運まかせ。
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世界観やシナリオが割と絶望的な状況なのに、それを感じさせないまるまるとしたイラストが好き。この「緩急の付き具合」がゲームに楽しい「感情の揺らぎ」を呼び起こしてくれる。シンプルながら「こういうのでいいんだよ」と思わせてくれる魅力のある作品。
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周回前提のシナリオと、周回しない前提のシステムがアンマッチすぎる。1周で納得できる話の展開ではないので何度も遊ばないと消化不良だけど、運ゲーだとセーブ&ロード戦法が使えないので、結局最初からやり直すしかなくて手間が大きい。結果、「何回も同じ話を見せられることを覚悟しながらリセットボタンを連打する」という戦法が正攻法になってしまっている。
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そもそも「プレイヤーさんが不可抗力で理不尽な目にあう運ゲー」自体がどうなんだという気もしつつ、運ゲーのままゲームを魅力的にしたいなら、シナリオは1~2回で納得・満足できるものにすべきじゃないかな、と思う。運ゲーはリセット回数が多くて試行回数・プレイ時間も増えがちなのだから、必ずそれに見合った「ご褒美」があるべきかな。
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074:勇者の最後
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超ストイック型RPG。事前に自分・敵のステータス、ダメージ計算式、敵の行動パターンまで全て開示された状態で装備・攻略手順を構築していく。「RPG」というよりは「RPG風味の詰将棋」と言ったほうがいいのかもしれない。
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このゲームの一番の魅力は「全ての情報がオープン」という公正さ。敵にやられたとしても「運が悪かった」と言い訳できる余地はなく、全部「自分の作戦が未熟だったから」となる。自分の作戦が全てなので、作戦を練れば練るほどゲームは少しずつ進行していく。「自分がゲームを通して成長している」ことがこれほどまで明確に見えてくる作品は非常に魅力的。
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「詰将棋」の比重が高すぎて、RPGの特徴である「成長と戦略」の魅力が減っている……という感触。ステータスアップ要素はあるけど、めちゃくちゃレベル上げ作業をしてようやくステータスが1上がるだけなので、戦略の幅を広げる余地は無い。アイテムのような救済措置を除けば、「作者さんの想定した解法以外の『別解』はほぼ許容されていないんだろうなあ」という印象がある。
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「詰将棋」であることがダメという話ではなく、「別解が無さすぎる」ことが問題。アイテムは無料で戦闘ごとに好きなものを1つ使える、うまく立ち回ると一方的に攻撃できるコンボテクニックを作っておく、など「プレイヤーの個性が表現できる余地」を作っていたほうがより魅力的な作品になっていたかも。
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078:咆哮・眼力ゾンビパニッシャー
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ジャンルで言えば無双系アクション。だけど操作キャラ自体は何ら攻撃手段を持ってなくて、唯一の攻撃手段である固定砲台(と言っていいのかは分からないけど)の射程範囲に敵を誘導することで攻撃を行う「誘導型」の無双ゲー。
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アイディアの勝利、逆転の発想すぎる。見た目のインパクトが大きいのもさることながら、「操作キャラは囮となって大量のモンスターを砲台前まで誘導する」というシステムも「一度の攻撃で大量の敵を倒す爽快感」という無双系ジャンルを踏襲しつつ、ルールを逆転して成功している。短いプレイ時間の中で発想の転換を何度も受ける、斬新な作品。
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敵に捕まった時に都度戦闘が挟まるシーンだったり、ゲーム終了後のリトライが出来ない仕様だったり、短いプレイ時間にも関わらず引っかかるシーンが多くてテンポがあまり良くない印象は受けた。それによって100%の魅力を引き出せず、勢いが削がれてしまった感があったことが残念。
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短い一発ネタゲームだからこそ、最後まで連続性のあるプレイ体験を提供したほうが良さそう。例えば敵に捕まったときは戦闘じゃなくてプレイヤー周辺が爆発する、とか。ゲーム終了までは止まらない、ゲーム終了後から再ゲーム開始までシームレスに遊べるように連続性を考えた作りにすると、更に一発ネタとして魅力的になったかも。
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082:狸のポン子
作者:十五夜
プレイ時間:5分
レビュー時点のバージョン:7/25公開版
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超掌編ノベルゲーム。どのぐらいの長さかと言うと、恐らくこのレビュー文章のほうが本編超えの文章量なんじゃないかと思えるほどの超掌編。井戸の中のガール・ミーツ・タヌキもの。
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みんな!このノベルをプレイした方の中には「未熟な作者さんの作品」だと思った方もいるかもしれないけど、実は大きな叙述トリックがこのシナリオには含まれている!井戸の噂を聞いたのは主人公の「こはる」だけど、実際に井戸に落ちたのは「零」だ!そして、井戸に落ちた人物(恐らく「零」)は自分のことを「こはる」と自己紹介している。ここから導き出される答えは……!という冗談はさておき。恐らく作者さんも叙述トリックを作ったわけではなく、キャラ名を間違えるという単純ミスをしただけなんだろう。でもそれが意外な方向に転がった結果、不思議な魅力を生んでいる。こういう「意図しない形で魅力が増幅される」というビギナーズラックは非常によく起こりうる。活かさなきゃ損だね。
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イラスト無しでノベルのみ、というのは思い切りはいいけど、「じゃあそれWeb小説で良かったんじゃないかな?」感はある。今の状態だと「わざわざゲームにする必要性はあったか?」と質問されて納得のできる答えは出せないんじゃないかな。
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もちろん、制作時間の都合だったりスキルの都合だったりで今回は無理だったという事情もあるのだと思う。だからこそ、ぼくが作者さんに言いたいことは「悔しい結果になるかもしれないけど折れないでほしい」ということと、「さっきの質問に納得のできる答えが出せるようになるまで創作を続けてほしい」ということ。答えが出せる日は遥か遠くの未来かもしれないけど、ぼくはいつまでもあなたの答えが出る日を待っている。
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