第11回 WOLF RPGエディターコンテストぽり視点レビュー


こんにちは。ぽり0655です。
毎年恒例のウディタオンリーのコンテスト、「WOLF RPGエディターコンテスト」もとうとう11年目となりました。
今年も昨年同様、「作者さんへ向けた指摘」と「プレイヤーさんへ向けたゲーム紹介」の二方向からレビューを構成していきます。

上の画像をクリックして「ネタバレフィルター」をONにすると、レビューページから「作品の問題点」「改善提案」、更に褒め言葉であっても「ネタバレ部分」が非表示になります。つまりゲームへのDLリンクとその紹介文だけになります。
これからプレイする方が批判点に惑わされずに作品を選ぶ参考になってくれれば。

記号の読み方

プレイメモには、以下の記号が使われています。

作品の良かったところ

作品の気になったところ、悪かったところ(現在表示されていません)

気になるところの改善案(現在表示されていません)

※ゲームのバージョンによっては、このレビューで指摘した内容が既に修正済みである可能性もあります。
もし、このレビューに関してご意見ありましたらtc_porik(あっとまーく)yahoo.co.jpまで。

002:夜を歩く

ジャンル:パズル

プレイ時間:30分程度

レビュー時点のバージョン:7/20公開版



上質な濃厚SFをあっさりテイストで料理するその手腕は大したもの。シナリオがほとんど理解できないし理解できる自信もない序盤においても、「とにかく最後まで見届けなくちゃ」と思わせるそのブラックホールっぷりが美しい。


パズル要素の存在意義だけが唯一引っかかった点。別に悪いものではなかったけど、「先を読ませるために何回も同じパズルを作業的にこなさせること」が果たして作者さんのやりたかったことなのかは疑問。<???>


もうちょっと世界観に絡む、あるいはシナリオに絡むパズル要素を見たかったなあ。<???>


005:ケルリート -Littlewitch of Kelritos-

ジャンル:2D見下ろし型アクションRPG

プレイ時間:2時間程度

レビュー時点のバージョン:v1.0.7



ポンポンと上がっていくレベルとHP0になってもすぐリプレイが可能になるオートセーブの相性がすごく良い。だいたいのアクションRPGは「HPをしっかり管理して石橋を叩いて渡る」のが定石だけど、無茶をしながらどんどん進んでいってもすぐになんとかなるから無駄に気を払わなくていい。


うーん、この作品、2年前よりリメイクこそされているけど、大まかなシナリオ以外ほとんど「レイユウサイ」のまんま(キャラクターや特殊技能はともかく、戦闘システムやUIの配置に至るまでほぼ同じ)だよね。リメイクがダメってわけじゃないけど、「レイユウサイ」で評価済みの箇所を再評価するのもおかしな話だし、どうしてもコンテストの枠で採点するとクオリティに見合った評価はあげられないなあ。<???>


システムの流用をするにしても、「レイユウサイと同じならどっちかやれば充分でしょ」と思わせないだけの「明確な相違」をプレイヤーさんに見せてあげることが大切。<???>


010:ポルト・ガーディア

ジャンル:パズルxランダムRPG

プレイ時間:1周10分~ 計6時間

レビュー時点のバージョン:1.00



「パズル中にRPG戦闘が挟まる」というチェスボクシング感のあるコラボ感に脳がいい感じにパンクする。恐らくプレイヤーさんの脳がすぐパンクする前提で作っているのか、それぞれの難易度が低く作られているので、「パンクこそすれパニックにならない」絶妙な調整だと思う。


「パズルがうまくいくと戦闘がラクになる」という発想は面白いと思うんだけど、その逆の「戦闘がうまくいくとパズルがラクになる」という発想をもっと見たかったな。今のままだと「パズルスキルだけあればいい」状態なので、戦闘に蛇足っぽさを感じちゃう。<???>


RPGシステム自体は一通り揃っているので、これを使って「パズルを有利にするアイテム」の入手ルートをたくさん用意できれば、それぞれの要素がお互いに相乗効果を出してくれるんじゃないかな。<???>


011:サラと不思議な物語

ジャンル:パズル風ローグライクRPG

プレイ時間:およそ1.5時間

レビュー時点のバージョン:1.10a



不思議のダンジョン系のゲームに「一筆書き」という要素が加わることで、ランダム性の中に戦略性がうまく混ざるさまが美しかった。


とは言え、一筆書きって進行ルートがある程度固定されるワケで、敵の移動ルートがある程度運良く進まないと詰みかねない。<???>


「一度通った箇所をもう一度通れるようにするアイテム」の発想自体は面白いので、これがアイテムでなくある程度連発できるものであったほうがよかったのかも。<???>


013:PRESS START

ジャンル:探索アドベンチャーゲーム

プレイ時間:2時間程度

レビュー時点のバージョン:1.05



グラフィックはもちろんのこと、その他の部分でも細部まで作者さんがこだわってることがひと目見て分かる出来。ちょうど所持金を使い切れるアイテムの置き方とか、後のイベントへの伏線の貼り方とか、極限までチューニングされている感じがする。


一つだけ問題点を挙げるとすれば、「移動がとても面倒」って事。マップ自体はそんなに広くはないけど、マップの端から端までのお使いが何度かあるので大変。<???>


「自宅へのワープ」自体はとても便利だったから、あと数カ所ワープ場所を増やすことができればそれだけで満足できるクオリティになりそう。<???>


例え作り物の体と笑顔だったとしてもそんなの関係なく<ネタバレ!>だけど花かんむりかぶってる愛妹オミちゃんかわいいです(*´Д`*)


017:グレンの七日間

ジャンル:育成RPG

プレイ時間:約2時間

レビュー時点のバージョン:1.04



7日しかないのに1日6行動しかできない、しかも最初は庭の犬にも勝てないという絶望的な状況から、どんどん光明が見えていく様は面白かった。「行動力の翌日持ち越し」という概念も意外と斬新で面白い。


「周回前提」のゲームなんだろうけど、そのせいで初見1周目のイベント密度がスカスカになってしまっていて、2周目を行うモチベーションはわかなかった。<???>


主なモチベーション低下の原因は「イベントが始まらないまま最終日を迎える」という状況の多さ。周回前提ゲームとして魅力的な1周目にするには、「イベントは全部始まるけど計画的じゃなかったせいでやり尽くせずに最終日を迎える」という方針のほうが良かったんじゃないかな。<???>


018:シャーロックα行方不明の館

ジャンル:探索RPG

プレイ時間:3~5分

レビュー時点のバージョン:1.2



基本技術を素直に組み立てた、変なごまかしのないとても素直な作者さんのゲームでした。


「やさしさ」が一切感じられない。「自分の想定以外の行動をプレイヤーが絶対しないと思っている人の作り方」に見える。<???>


「このゲームをプレイするのはこのゲームを何も知らない人」ということを心に留めておこう。例えば第1章で一番最初に左の扉に入った人にはどんな対応をしてあげればいいだろう。<???>


019:◆-晩餐-◆

ジャンル:クリックゲーム

プレイ時間:15分

レビュー時点のバージョン:1.01



プレイ中はポカーンとした顔でエンディングまでやってたんだけど、クリア後画面を落として目を閉じて一息ついたとき、なにかどす黒い気持ちが浮かんでくる遅効性の毒のような何か。もちろんいい意味でね。


うーん、ウディタの仕様上そうせざるを得なかったのだろうけど、建前上謎解きゲームなのに謎が単純すぎるかな。謎解きは2つぐらいしかないのにそのどちらも「ファイルの名前を変えるだけ」というのが肩透かし感。<???>


一発ネタである以上、その一発にはかなり力を入れないと拍子抜けしてしまう。例えばラストの究極の選択のどちらかを選んだらデータを書き換えて「再DLをするまで選択を覆せない」状態にするとか。<???>


プレイしたときの率直な感想として、「デーモン・コア」という単語が浮かんだんだよね。好奇心がドラゴンの尻尾に触れてしまったシナリオとか、割とそのまんまな姉の名前とかキーとかから推察したんだけど。<ネタバレ!>という単語が浮かんだんだよね。もしかして実際そのへん意識してる?


022:一朶の仇花

ジャンル:和風探索ADV

プレイ時間:約四十分~一時間半

レビュー時点のバージョン:1.02



演出が細かくて好き。登場キャラによるフォントの違いとか、イベント進行によって同じオブジェクトに何度もイベントが起きるところとか、「先に進めたくなる魅力」のある作品だと思う。


惜しいのは主人公たちが全然忍んでないせいで屋根裏マップが完全な無駄だったこと。別にショートカットにもならないし、聞き耳を立てる行為もすぐ無意味になるし、むしろ買い物するために遠回りする手間のほうが大きいかも。<???>


屋根裏を使ったスニーキング要素がもう少しあればよかったかも。「妖は明かりを消せば人には見えない」とか「人と妖のバディもの」とかいろいろ細かいネタを突き詰めたらすごく良い感じに化けると思うんだ。<???>


025:ゴートマウンテン

ジャンル:王道RPG

プレイ時間:10分

レビュー時点のバージョン:201907.24



このセンスは正直めちゃくちゃ羨ましい。選曲センスデザインセンスもさることながら、ちょっとゲームブックっぽいけど全然異なるシステムセンスもヤギゲーとしてのシナリオセンスも含めた全てが「従来のゲームの常識をブチ壊す」飛び抜けた出来であった。


「イベントが予習できてしまう」というのが短所かな。1プレイが長いせいで何回も同じイベントに当たってしまうし、同じイベントは同じ選択をすればほぼ同じ結末になるから、どうしても後半ダレてしまう。<???>


イベントに分岐がもっと欲しかったかな。(特にアイテムやイベント進行で分岐するタイプのもの)同じイベントでも1プレイ上でいくつも結末が見えたら、プレイの意欲も湧いてくるんじゃないかな。<???>


027:クローン実験体#000の選定テスト-バトルロイヤル1日目-

ジャンル:シミュレーション

プレイ時間:1プレイ ~10分

レビュー時点のバージョン:v1.002



話題のバトルロイヤルゲームをウディタで実現したその技術、98キャラCPU挙動をこの処理速度に抑えた技術力も含め期待の作者さん。


マップが狭すぎるかなー。すぐに相手に見つかっちゃうから準備もマトモにできないまま乱戦に巻き込まれる。<???>


バトルロイヤルゲームの特長って「運次第で逃げ続けても勝てる」「最適なポジション取りができれば一方的に攻撃できる」という漁夫の利感だと思うので、頑張れば逃げ続けられるだけのマップあるいはスキルがあると面白いかも。<???>


029:デクサトイクサ!

ジャンル:アクションミニゲーム

プレイ時間:10分

レビュー時点のバージョン:1.00



いい意味でミニゲーム集として必要十分な出来。シンプルに遊んでスパッと満足できる。


ただ、悪い意味でも「ミニゲーム集」の枠を出ない出来かな。どれだけ頑張ったところで「その後の会話がちょっと変わるだけ」というのはパワーが足りない。<???>


実績システムなり、おまけイベントなり、「頑張ったプレイヤーさんに頑張っただけのご褒美をあげる」要素があれば満足できるクオリティになるかも。<???>


031:Mythical Fantasy - story of finding myself -

ジャンル:ファンタジーRPG

プレイ時間:1~2時間

レビュー時点のバージョン:7/23公開版



戦闘バランスが丁度いい。イライラしない、でも押しっぱなしでグダりもしないちょうどよい緊張感をずっと持てていた。


いちいちなにかする度にかかる時間が長い。マップ移動時のフェードも立ち絵表示時のエフェクトも戦闘終了時のジングルも長いしマップも無駄すぎるぐらい広い。<???>


なにかする度に無駄に時間がかかるということは「プレイヤーさんがなにかやりたいと思っても毎回ゲームに邪魔をされる」ということ。そういう頻度はできるだけ少ないほうがいいと思うな。<???>


034:ありすコンプレックス

ジャンル:育成SLG+ノンフィールドハクスラRPG

プレイ時間:30分~1時間30分

レビュー時点のバージョン:1.00



育成中も戦闘中も細かく立ち絵が更新されていくから見てて楽しい。ありすちゃんの細かい反応とかを見てると先へ進めたくなる気力が湧いてくる。


正直言うと、世界観設定とゲームバランスがワケ分からない。スマホと魔法とバイクに乗った暴走族と異世界が一切説明もなしに共存する世界で、12ターン後のエンディングに向けて育成してくださいと言われても何の道筋も立てられない。<???>


「なぜエンディングが3年後なのか、3年後までにありすちゃんをどう育てあげれば良いのか」を最初に教えてほしい。そのあたりを初見のプレイヤーさんにしっかり解説することが、ひいては世界観の説明にもつながると思う。<???>


040:ひたすらドラゴンを倒すだけ

ジャンル:RPG

プレイ時間:30分ぐらい

レビュー時点のバージョン:1.03



一見すると未熟そうに見えて、最初からしっかり配慮(マップ移動やドラゴンの特別なHPに関する処理やらシステム周り)を万全に置いてくれているので、「そういうネタ」として信頼を置いてプレイできる、牙を隠した実力者。


途中で息切れして露骨に新規イベント無くなっていったのは残念。前半で「自分のゲーム進行に合わせてイベントがどんどん進んでいく」という要素を見せてもらったのに、終盤でその要素を無視されて期待を裏切られた感。<???>


村の人々のイベントが進んでいく様を見せるという発想はかなり良かったので、みんなの成長を最後までちゃんと描ききれれば非常に良作たり得たんじゃないかなと思うと残念かな。<???>


041:世界荒廃少女

ジャンル:探索ゲーム

プレイ時間:30分

レビュー時点のバージョン:1.0.0



終末紀行的な無機質世界と、その中で人の温かみを探し続ける主人公の対比が美しかった。ちょっとSNS時代に特有の小賢しさを感じる言葉のチョイスも良いエッセンス。


「同じところを何度も調べ続けないとイベントが進行しない」要素と「一箇所でも調査漏れがあったらイベントが進行しない」要素が重なって、決定キーをめちゃくちゃ連打するだけのゲームとしての一面を持ってしまっている。<???>


イベント自体が同じ箇所にたくさんあるのは別に問題じゃなくて、何回も調べないとフラグが進行しないのが問題。フラグだけでも最初の1回目で起動するようにするのが優しさかな。<???>


042:ニワトリアドベンチャー

ジャンル:アドベンチャーゲーム

プレイ時間:0.5~1時間

レビュー時点のバージョン:1.02



シナリオの作り方がとても上手かった。一見「未熟な作品」で意見が固定されてしまいそうな白だらけのリバーシ盤面を全て裏返すような一手が決まったとき気持ちいい。


シナリオがとても良かったのに、そのシナリオの良さに気づくまでの引きの弱さが弱点。マップの作りの粗さとか、雑すぎて続けるモチベーションがわかないほどのチープな謎解きとか。<???>


特に後者はシナリオ展開のためのわざとというのは十分理解してるから変えるのも難しそうだけど。それでもどこかに「これは意図的に行っている」と思わせるだけのガッツリした演出を入れてプレイヤーさんのモチベーションを高めるのも手かな。<???>


046:パフェパフェ

ジャンル:パフェを作るゲーム

プレイ時間:5分~15分

レビュー時点のバージョン:1.03



作ったパフェの評価システムがけっこう人間の感覚と一致していて、自信ない味の組み合わせを作るとちゃんと見透かしてきた。もしかしたら偶然なのかもしれないけど、「人間のセンスに近い評価プログラム」ってかなり素晴らしいこと。


「ひたすらパフェ作り続けて終わり」というのはちょっと投げっぱなしすぎる。あの場面で「第一章の終わり」ならともかく、シナリオが強制終了してスタッフロール流れたときに愕然とした。<???>


せっかく「人間に蔑まれてる主人公の逆転劇」っていう少年漫画のような世界観を作り上げてるんだから、もう一波乱ぐらいほしいところ。<???>


053:for get

ジャンル:行動分岐ADV

プレイ時間:12分

レビュー時点のバージョン:1.00



「高熱で苦しんでるときに見る夢」とでも言えるような摩訶不思議な体験だった。1個1個の要素は別段おかしくないんだけど、そのつながりについて考えようとした途端、整合性が全く見つからないところとか、それでも結末が1つに収束していくのがうすぼんやり感じられるところとか。


「このゲームをやることで何を得ましたか?」と聞かれたら「何も得ませんでした」と言わざるを得ないぐらい虚無だったかなあ。正確には「作者さんが伝えたいと思うことはいくつかあったように感じるけど、どれを得るべきか迷ってる内にどれも得なかった」という感じかな。<???>


「無くても何も困らない要素」がメインで語るべき要素を邪魔してるように感じたから「本当に必要なもの」以外は消すべき。SNSもフリマも不審者も家庭の医学もいらないから空いたところに必要なストーリーを詰め込んだほうが絶対良かった。<???>


054:filled with love

ジャンル:RPG

プレイ時間:約1時間

レビュー時点のバージョン:1.2



BGMとドット絵の使い方がとても綺麗。素材だけでなくゲームのバランス調整も難しすぎず簡単すぎずのちょうど良さを持っていて、RPGの優等生という言葉がピッタリ。


「このゲームをもっと良く改良しろ」と言われたら何をすればいいかあまり思い浮かばないぐらい完成されてるんだけど、敢えて言うなら「システム設定が無い」事と「地名が覚えきれなくてちんぷんかんぷん」ってところかな。<???>


前者はゲームパッドユーザーのためにあるべき要素で、後者は世界観に没入するために必要な要素ね。そういうコモン1つとかでなんとかなりそうな細かな配慮があれば、更に高いレベルの作品へと昇華できるかもね。<???>


059:#ないん・えいと

ジャンル:自由落下アクション

プレイ時間:約3~5分

レビュー時点のバージョン:1.01



やること自体はシンプルで演出もミニマルなんだけど、それでもずっとプレイし続けられる「本質的な面白さ」の一端を見せてもらった良作。


ゲームとしてはかなり面白いんだけど、無機質過ぎてダイブ感が無いとか、突然パネルが出てきて対処のしようがないところとか、熱中させる要素に欠けてた感じはあるかな。<???>


プレイヤーさんを熱中させるために必要だったものは次のパネルが見える要素かな。それをもとにルート構築できるだけでもかなり戦略的だったかも。<???>


062:探究者

ジャンル:マルチエンディングRPG

プレイ時間:30分

レビュー時点のバージョン:1.0



序盤の勝ち目が見えない極限ギリギリの戦いが面白い。そこからすぐにステータスが上がって1ターンキルしていくまでのインフレ成長具合も好き。


諸々が浅すぎる。すぐに使いみちを失うレベルアップシステムも浅いし、勧善懲悪の表層だけをすくったようなキャラクターの設定も浅すぎて何も得られない。<???>


浅すぎる一番の原因は要素の少なさ。モンスター・企業・レジスタンスの3すくみ要素を活かすためには、最低限現在の5倍以上のシナリオ・分岐はあるべき。<???>


063:勇者カンパニー

ジャンル:買収トレードゲーム

プレイ時間:1~2時間

レビュー時点のバージョン:1.03



演出がたっぷりと用意されていて、瞬間風速は商業ゲーム並み。密度の高い大満足のゲームプレイでした。


基本にして唯一の戦略が「グループ技連打」、しかもその資金源もほぼ無尽蔵であるせいで、自分の判断で経済を動かしている感ゼロ。<???>


「企業を買収する」ことがメインのゲームであるなら、「買収した後」についても多少の経済活動要素があったら面白いかな、と思った。例えば株とか合併とか。それで得た資金源で他の企業を買収できれば更に経済活動してる気分になれるかも。<???>


064:八人のアダム外伝

ジャンル:RPG

プレイ時間:3~5時間

レビュー時点のバージョン:1.00



まるでマップのないスーパーなロボットのやつみたいなシステムなので、経験者は直感ですんなり入ることができる。再現度GOODだね。


戦闘バランスが微妙なのは作者さんも認識済みみたいなのでそことは別の指摘をするけど、とにかく「わかりにくい」に尽きるかな。依頼が達成したかわかりにくいし、(そもそも達成条件も分からない)戦闘中の攻撃対象を選択する画面で表記される命中率と最終的な命中率が異なることが違う理由もわかりにくい。<???>


分かりづらくなりそうな要素はある程度自動化するほうが優しいよね。依頼まわりは全自動であってもいいと思うし、命中率だって最終的な数値を自動的に表示するぐらいでいいと思う。<???>


066:へるげえと3

ジャンル:ステージクリア型 2Dアクション

プレイ時間:最短15分・推定90分

レビュー時点のバージョン:1.12



ブーストが「速く移動する」ためでなく「ジャンプを制御する」ためというのが斬新。タイムアタックなのにスピード依存しない通常と違う調整を要求される新感覚。


「ステージが難しい事によるミス」よりも「操作性が悪すぎる事によるミス」のほうがダントツに多いほどのクセの強さのせいで、「ミスした箇所を考察して次に活かす」プレイがしづらい。<???>


例えば「慣性ゼロ」とか「押しっぱでないと反応しないジャンプ台」とか「左右キーを押してなくても勝手に移動するブースト」とかね。「思ったとおりに操作できないせいで難しい」よりも「思ったとおり操作できるのにそれでも難しい」ほうがアクションゲームとして印象に残りやすいから、このタイプのゲームであれば操作性に関しては限界までチューニングすべき。<???>


068:蒼杖の魔導士

ジャンル:アクションRPG

プレイ時間:2~3時間

レビュー時点のバージョン:1.07



寄り道やサブイベント等を使わず、純粋にアクションRPG戦闘一本を貫くストイックさが好き。


「全然直感的じゃない」がプレイ中の正直な感想。一番良く使うキーが左手小指(Shift)薬指(Z)中指(X)から変更不可というのも直感的じゃないし、敵が近くにいるか否かでメニューキーが変わる操作性も、「本来敵に囲まれたとき出すべきである大技が敵に囲まれた状態だと出ない」というプレイスタイルも直感的じゃない。<???>


もしかして「敵が近くにいると大技出せない」というのはわざと作った仕様じゃなくて「システム上その作りにしか出来なかった」ものじゃないかな。もしそうであれば無理してまで長押し機能を付ける必要は無くて、4ボタン対応とかにすれば良かったんじゃないかな。そういう諦めも大切。<???>