第13回 WOLF RPGエディターコンテストぽり視点レビュー


こんにちは。ぽり0655です。
毎年恒例のウディタオンリーのコンテスト、「WOLF RPGエディターコンテスト(通称ウディコン)」の季節が今年もやってまいりました。
今年も昨年同様、「作者さんへ向けた指摘」と「プレイヤーさんへ向けたゲーム紹介」の二方向からレビューを構成していきます。

上の画像をクリックして「ネタバレフィルター」をONにすると、レビューページから「作品の問題点」「改善提案」、更に褒め言葉であっても「ネタバレ部分」が非表示になります。つまりゲームへのDLリンクとその紹介文だけになります。
これからプレイする方が批判点に惑わされずに作品を選ぶ参考になってくれれば。

レビューアイコン

レビュー内には以下のアイコンが使用されています。
:作品の良かったところ
:作品の気になったところ、悪かったところ(現在表示されていません)
:気になるところの改善案(現在表示されていません)

※ゲームのバージョンによっては、このレビューで指摘した内容が既に修正済みである可能性もあります。
もし、このレビューに関してご意見ありましたらtc_porik(あっとまーく)yahoo.co.jpまで。

001:精霊さんと世界樹探索

ジャンル:ゆるふわやりこみ なんちゃってローグライト アクティブタイム風 RPG

プレイ時間:クリアまで10時間程度

レビュー時点のバージョン:1.02(旧バージョン)


スキルの種類が多くて覚えきれないけど、別に完全暗記をせずともまあまあなんとかなる、そしてそこそこ進んだあたりでちょっとずつスキルの使い方を覚えていく感じ。この流れがゲームの動線として面白かった。


ステータスのインフレが激しいということはつまり「ステータスが上がるまでちまちま同じところでつよさ上げするしか無い」ということでもあるので、プレイがワンパターンになりがちな傾向がある。<???>


「転生をした後から前線に復帰するまで」の時間を埋める何らかの要素があれば、更に面白くなったのかもしれない。転生すると専用スキルがもらえてすぐに最前線で活躍できる、とかね。<???>

002:銀竜奥義伝

ジャンル:SRPG

プレイ時間:30分~

レビュー時点のバージョン:1.4


実は意外に難しいヘクスマップのクリック処理とか、細かいキャラ・敵のアニメーションのこだわりようとか、「当たり前のように高難易度のことをやっていて当たり前過ぎて気づかない」タイプのゲームだと感じた。プレイ中は一切引っかかることなく進められるけど、プレイ後によくよく考えると実は凄いと感じさせる要素がたっぷり。


ところどころのパロディネタが世界観をぶっ壊している感じ。パロディネタのせいで、少なくともこの世界にはポケモンとパズドラと松阪市があるってことになるわけで、ストーリー理解時のジャマになるしストーリー自体の評価も下がる。<???>


パロディネタは入れると楽しいけど、こういうデメリットも起こりうる諸刃の剣。細心の注意をはらい、表現には気をつけて使うべきだと思うな。<???>

004:【豪華フルボイス!】所持金がゼロになると爆死するウルファール

ジャンル:RPG

プレイ時間:30分

レビュー時点のバージョン:7/18公開版


「豪華フルボイス」が完全に前フリな一発ギャグとしてのゲームという感じ。でも一発ネタながら、かなり戦闘バランス調整は練られていると感じた。一発ネタとして完成度が高い。


ゲーム中、フルボイスが占める割合はかなり高いのだから、もっとフルボイスにこだわったほうが良かったのかなー。<???>


ボイスの音量調整とか、ボイス再生が重複しないためのシステムとか、もっとボイス有りを生かしたネタをちりばめるとか。ゲーム中いちばんのウリなんだから、一番細かいところまで調整していくべき。<???>

007:Daylight

ジャンル:RPG

プレイ時間:30分~5時間

レビュー時点のバージョン:1.00


戦闘回数がここまで密接にストーリー分岐に影響する発想は面白い。基本は普通のRPGだけど、ルート次第で全く異なる話の展開が見られるのは意外だった。


マルチルートなのは面白いんだけど、ルートごとにかかっている労力の偏りが大きい気がする。無戦闘ルートだけがめちゃくちゃ力が入っていて、残りのルートは戦闘難易度の釣り合ってなさも相まって「ついでで実装しました」感があった。<???>


もしかしたら自分が戦闘系イベントに出会えていないだけかもしれないけど、戦闘ルートってただでさえ踏破に手間がかかるわけで、そのぶん他のルートよりリターンは大きいほうが釣り合うんじゃないかな。<???>

013:もふもふ彼岸花

ジャンル:霊的もふもやSLG

プレイ時間:2時間~

レビュー時点のバージョン:1.06


画面が華やか。このタイプのストラテジーゲームはどうしても画面上にマップしか表示されない時間が多くて寂しくなりがちだけど、イベントやら演出やらが常に画面を賑わせているから飽きない。


いわゆるマップ兵器が強すぎる上に、敵の配置自体が「主人公がマップ兵器使ってください」と言わんばかりの物量攻めなので、戦略の選択肢があるようにみせかけて実質一択みたいなシーンが多いイメージ。<???>


途中までしかプレイしていないのでもしかしたら終盤で違っていたら申し訳ないんだけど、マップ兵器使えるのがずっとヨミちゃんだけなのが選択肢を狭めている感。あと数キャラ前線で活躍するキャラが欲しかったかも。<???>

014:てんてんすぴりっつ

ジャンル:ミニゲーム

プレイ時間:1回30秒

レビュー時点のバージョン:1.0(旧バージョン)


一見ユルそうな雰囲気でゲームもシンプルなんだけど、ついムキになってペンタブを取り出してくる程度には白熱しちゃった。シンプルである故の強み。


想像以上にシビアかつ理不尽な操作を要求される割に、いいスコアを取っても特に何も得られるものが無いせいで(占いモードでも見られるイラストだけ)、一通りプレイし終わった後にはポジティブな感情よりネガティブな感情のほうが強くなる。<???>


対策方法は「ポジティブな感情を与える要素を増やす」か「ネガティブな感情を与える要素を減らす」のどちらか。大変だけど効果が高いのが前者(演出・イラストを増やす)で作者の労力的にコスパがいいのが後者(操作の理不尽さを減らす)。どのように改善していくかは作者さん次第。<???>

016:チグハグ王子と未明の箱庭

ジャンル:ふんわり謎解き微グロ探索ADV

プレイ時間:約40分~1時間半

レビュー時点のバージョン:1.04


安定のグラフィック&シナリオのクオリティ。全体的にクオリティが高くて、「具体的に~~が良かった」みたいな褒め方が逆に難しい平均値の高い優等生ゲームだと思った。


特に文句を言うところは無い……んだけど、個人的にシナリオとか謎解きに引っかかりを感じることが多かった。砂漠マップや妖精伯爵の列車みたいな「本筋と一切関係ない上にその後何の言及もないイベント」みたいなものがそこそこ多かったり、「ノーヒント即死トラップありの謎解きの答えが『地ー図ケーキ』とかのこじつけ」だったり、すんなり受け入れづらいシーンが多かった。<???>


最後に作者さんも書いているけど、純粋に準備時間不足だよね。スケジュールの管理は大事。<???>


「ちょっと意味わかんな~い♪」のときのフランセダンちゃんかわいいです(*´Д`*) かわいいd……えっ男の子なの!?これは巧妙なトラップでは!?<ネタバレ!>なの!?(*´Д`*)

017:Ploutonion -プルートニオン-

ジャンル:バトルアクション×探索アドベンチャー

プレイ時間:1~2時間

レビュー時点のバージョン:1.11


画面の隅々まで手が込んでいて見ていて楽しい。マップチップ1つにも何らかのフィルタがかかっている様子はまさに職人芸って感じがする。


エフェクトは綺麗なんだけど、それが本当に見ていなくちゃいけない敵弾とか道の先とかを隠してしまっていることや、グラフィックにこだわったあまりに当たり判定が見た目からズレていることなど、ストレスの貯まるタイプの難易度の高さがあった。<???>


別にエフェクトを減らせっていう話ではないです。例えば敵弾は縁取りして見やすくする、当たり判定と見た目を極力近づけるためにサイズや位置を調整する、自分の攻撃は「自分の向いている方向」じゃなくて「常に相手のいる方向」に出す……のような「プレイする方のことを考えた細かい配慮」があると更に映えていたはず。<???>

018:ミニゲームコンピューター

ジャンル:ミニゲーム

プレイ時間:~10分

レビュー時点のバージョン:1.00


シンプルかつ、やりたいことははっきり伝わってくる。あくまでメインに何かを置かず、サブ要素の数で勝負する。そんな「何かと何かの間の箸休め」みたいなゲームだと思う。


自作ゲームも入っているとは言え、ほとんどが他の方のコモン素材を突っ込んだだけだから、仮にこのゲームが面白かったとしてもそれは70%ぐらい他人の手柄。<???>


こういうミニゲーム集を作るなら(そしてコンテストに出るなら)、質はともかく100%自分で制作したもののほうが良かったと思うなあ。<???>


市販ゲームに必ず入っているから導入したかっただけなんだろうけど、タイトル前の「ゲームソフトを利権者の承諾なく~~」の文面、「作者不明のコモンイベントを作者の承諾なくゲーム内に入れてる」人がこんなこと書くの普通に失礼だなー、って思った。<???>

020:ウルファールの冒険~ウルファールと時の時間~完結編

ジャンル:RPG

プレイ時間:5時間

レビュー時点のバージョン:1.11


最初の街で完結するタイプのミニマムなゲームかと思ってたら途中でいきなり世界が広がってびっくりした。特別なものは無いけどひたすら物量攻めで楽しませてくるタイプのゲームという感じ。


目的とか分からないままひたすら戦闘だけやらせる感じはあるので、物量攻めが逆に悪い影響を及ぼして途中でダレてくる。<???>


もっとストーリーなり、目的の情報表示なり、「イベントとイベントを繋げる」要素がほしい感じはあるなあ。<???>

022:ドール・ドレーゼ

ジャンル:短編RPG

プレイ時間:1時間

レビュー時点のバージョン:1.01


プレイとしてはシンプルな「ダンジョン→マップ→ダンジョン→……」方式のRPGだけど、それぞれがシンプルかつ過不足なくまとまっていた。こういう作りのゲームはプレイの辞め時が分からなくなってついつい続けちゃう。


(特にボスの)戦闘バランスはちょっとやりすぎ感がある。防御力を上げるスキルを使って持久戦に持ち込む以外の戦法が無いような気がする。<???>


「戦闘を長く楽しんでほしい」ゲームとして作ったようには見えなかったので、戦闘はすぐ終わるぐらいのバランス調整でも良かったのでは。こういう「プレイ時間視点でのバランス調整」というのも考え方としてはアリかも。<???>

023:ライフゲームで遊ぶ

ジャンル:ライフゲーム

プレイ時間:10分

レビュー時点のバージョン:7/18公開版


ライフゲームは一見シンプルだけど、実はウディタは並列作業が苦手なので意外とウディタ実装が難しい。そこを当たり前のようにやっているところは見事。特に驚いたのは基盤リストダウンロードページで、縦40マス×横40マス×3基盤=4800マスを軽く処理しているところは驚愕。


すごいはすごいんだけど、特に何の説明もなく本当にライフゲームの処理をやっているだけなので、コンテストに出すゲームと言うよりは「学校の課題で作った提出物」感が拭えない。<???>


例えばライフゲームを楽しむためのTips代わりのイベントとか、ライフゲーム処理をモチーフにしたパズルゲームを考えるとか、何かプラスワンが欲しかった。<???>

026:雨宿りのパズル

ジャンル:パズルゲーム

プレイ時間:30分~1時間半

レビュー時点のバージョン:1.02


ここまでルールがシンプルで「本当にゲームとして成り立つんだろうか?」と第一印象では思ったのに、実際やってみると全然解けなくて悔しい。しかもパズルのステージデザイン・システムデザインがしっかりシナリオと連動しているこだわりを見せる余裕もある。常に作者さんがプレイヤーより一枚上手にいる感じがする良作。


唯一、気になったのはステージの少なさ。チュートリアルを除けば10ステージ強ぐらいしか無いのにゲームルールは4種類ぐらいあるので、1つのルールを楽しみ尽くしたとは言いづらい状況でどんどん先に進んじゃうところが消化不良。<???>


クリアが必須でないステージがもう少しあって、もっとゲームルールを深堀できていたら更に良かったのかもしれない。とは言え、現在のスパッと終わるゲームもある種の美学としてアリだと思う。<???>

029:黄昏の時に巡り会うもの

ジャンル:探索要素ありのRPG

プレイ時間:クリアまで大体2時間から4時間位

レビュー時点のバージョン:0-02(旧バージョン)


あれれ?おかしいぞ?ゲーム自体の大味さは前回とほとんど変わっていないはずなのに、前回と評価が180度変わって戦闘バランスがめちゃくちゃ楽しい。もしかしてこのゲームってバランスの歪さも含めて前もって心構えを持っておくとすごく楽しくなるタイプのゲームなのかもしれない。


……とべた褒め文章を書いたけど、正直これって邪道の楽しみ方だから、初見の方にとっつきにくい作りである事自体は何も変わっていないかもしれない。未プレイの方にこのゲームをオススメできるか?と聞かれるとたぶん厳しい。<???>


ここから次回作でゲームの方向性をどう持っていくかは作者さん次第なのかも。自分のスタイルを変えずにコアファンを増やすのも、新規のファンを増やすためにあえて大改革するのもどっちも作戦としてはアリだと思う。<???>

030:ALICE IN ANOTHER WORLD -鏡の国のアリス-

ジャンル:1画面型パズルRPG

プレイ時間:1~2時間(初見4時間~)

レビュー時点のバージョン:1.09


アアアアアいにしえのWebフリーゲーム兼、大昔からゲーム制作を夢見た者の原風景だあああああ!(知らない人はWWAでググってみよう)しかもRPGというより理詰めパズルの側面があるせいで「1ミスで詰む」ことが多いWWAシステムの中で、ショップや復活のしやすさのような「詰みが極力起こり得ない優しさ」が万全に準備されている事が好印象だった。おかげでそこそこの理詰めでも楽しめる良作。


明確な欠点じゃなくてあくまで「気になる点」ぐらいのポイントなんだけど、システム説明に「前作との違い」を軸として持ってきていたり、キャラクターの掛け合いとかに「前作プレイ済み前提」っぽさそうな雰囲気を感じて時々置いてけぼり感があった。<???>


世界観のつながりそのものは何の問題もないどころかむしろファンには嬉しいぐらい。でもこの場が「コンテスト」である以上、前作未プレイの方がほとんどなはず。まずは初プレイ前提で話を進めていって、世界観等のつながりは「既プレイヤーさんならニヤリとする」程度の要素に留めていくほうがいいんじゃないかなあ。<???>

031:エルの死神

ジャンル:謎解きホラーADV

プレイ時間:30分~1時間

レビュー時点のバージョン:1.04(旧バージョン)


ホラーではあるんだけど、ビックリとかグロテスクじゃない所謂「不思議の国のアリス」的なマッドネス系のホラーであることや、そもそも全体を通してカワイイをちりばめたライトな作りなのでホラー耐性のない自分でも安心してプレイできる作品だった。


「すぐゲームオーバーになる」というのはちゃんと事前に説明があるからそれは問題ないとして、気になるのは「何故ゲームオーバーになったのか理由が全く推察できないゲームオーバー」が多すぎてプレイ中「?」状態のまま進んでいくしかなかったこと。個人的には「足のナゾ」が2段階構成である理屈が全く分からなかった。<???>


まあつまり純粋に説明不足って事なんだと思う。主軸は謎解きで進んでいくゲームなんだから、謎解きとしてのフォローは(ゲームの雰囲気を壊さない程度に)手厚くやっておくべきかな。<???>

033:ヒエンタン

ジャンル:2DスクロールRPG

プレイ時間:1~2時間

レビュー時点のバージョン:1.31(旧バージョン)


横スクロールアクションゲームとしての要素と、RPGとしての戦闘育成要素をいい感じなライトさで組み合わせたよくばりセットなゲーム。


キャラクター切替の発想は面白いけど、チューニング不足の雰囲気があった。マップ攻略もステータス管理も大筋では全員似たような感じで特色とかほとんど無いから、「単に人数分手間が増えただけ」感は否めない。<???>


もし自分が似たようなゲームを作るなら、キャラクターの性能をもっと極端にして「操作キャラが〇〇じゃないとクリアできないマップ・敵」みたいなものをたくさん準備するかな。そのほうが複数キャラの管理として楽しいし意味があると思う。やりすぎるとただのパズルゲームになるから一長一短だけどね。<???>

035:ヒアリ対策シミュレーションゲーム Dr.Gのヒアリ防除

ジャンル:ヒアリ対策シミュレーションゲーム

プレイ時間:20分程度

レビュー時点のバージョン:1.0.0


水際対策の難しさと大切さが身にしみて感じられる。ヒアリに限らず世の中の様々な事象に応用できる考え方として、ある意味時事ネタとしてちょうどいい作りのゲームだと思う。


初見だと難易度低下モードを多用してやっと最終成績がマイナス脱出できるぐらいの難しさなので、ヒアリについて詳しくない人がこのゲームをプレイすると「人間はヒアリに為す術もなくやられるしかない」が感想になっちゃいそうな予感がする。<???>


難易度が高い一番の理由は「表示される情報の少なさ」かなあ。例えば講習会や同定作業が具体的にどのような効果を持つか具体的に情報開示してくれれば、「ちゃんと計画すれば人間はヒアリに勝てる」という感想を皆が持ててヒアリ対策の啓蒙になると思う。<???>

036:終焉

ジャンル:RPG

プレイ時間:1時間

レビュー時点のバージョン:7/20公開版(旧バージョン)


基本的なRPGの文法にガチャゲー要素を邪魔にならない程度に上手く混ぜた珍しいゲームだと思う。


なんというか、「面白さ」より先に「意味不明さ」が勝つような内容。何で主人公の顔グラフィックに話に関係ない「ヘタレ」記載があるのかとか、4冊あるだけで世界が滅ぶような書物が何故雑に地面に置いてあるのかとか。<???>


まずやるべきはストーリーをちゃんと説明すること。「何故登場キャラがそれぞれ終焉の書を持っているのか?」「何故本棚に穴があるのか?」とかの理由を説明することが最低限必要だと思う。<???>

039:ブロックを崩すゲーム

ジャンル:普通とちょっと違うブロック崩し

プレイ時間:~30分

レビュー時点のバージョン:1.02


ブロック崩しに「ブロックを崩す順番を考えるパズル要素」を入れることによって、ゲームの作業感を完全にゼロにしている。スキルも含めて手が休まる暇がないから忙しさが楽しい。


肝心のブロック崩しの挙動が微妙。ボールの数が多いから割とごまかせているけど、1個のボールを狙った箇所に飛ばすことがかなり難しいので結構運要素が強い。<???>


ブロック崩しはかなり歴史があるぶん、プレイ感覚にクセがあるとかなり違和感が強くなりがち。バー横からの打ち返しとかも含めて、ブロック崩しとしての触り心地には気を使おう。<???>

043:W・ワドルーの冒険

ジャンル:パズルRPG

プレイ時間:2時間~3時間

レビュー時点のバージョン:1.5(旧バージョン)


アアアアアいにしえのWebフリーゲーム兼、大昔からゲーム制作を夢見た者の原風景だあああああ!(知らない人はWWAでググってみよう)しかも懐かしさの再現にとどまらず、ステータスアップを考慮したダメージ推定みたいな「今の風潮に合わせた便利さ」もしっかり兼ね備えているハイブリッド作品だと思う。


難易度が高い、というよりも難易度の上がり方が急すぎる。初プレイ時はイージー3回挑戦して3回とも「ボスまでは行けるけどボスだけがどうしても倒せず詰む」状態で、単純な難しさより長時間遊んだ後に詰むことによるダメージが大きい。<???>


いにしえのWWA慣れしている自分でもそれということは、このシステムに慣れていないほとんどのプレイヤーさんにとっては更に難しいはず。このタイプのゲームを作るときは思った以上に「別解ルート」を大量に用意しておく必要があるのかもね。<???>

052:魔王討伐クエスト

ジャンル:ターン制戦略ゲーム

プレイ時間:2~3時間

レビュー時点のバージョン:1.01 (旧バージョン)


システムのこだわりやCPUの頭の良さも含めて、プレイ中は完全にウディタ製であることを忘れるクオリティの高いSLGゲームでした。


このタイプのSLGの特徴として、「ちゃんとルールを理解しているか否かで難易度が一回り違う」というのがあるので、まともにルールを説明されない現状だと殆どのプレイヤーさんがゴブリン戦も苦労する気がする。<???>


最初のルール説明(というかtips)は過剰なぐらいあるべきかな。想像以上に畑が重要なこととかちゃんと理解してからプレイしないと大変な目に合うからね。<???>

055:Twelve Novel; ~二人の探偵編~

ジャンル:本格ミステリー

プレイ時間:1時間~3時間

レビュー時点のバージョン:8/3公開版


なるほどこれは「ニューノーマル(経済的な意味はない)」なゲームだ!ゲームそのものには若さ故の勢いと甘さを感じる出来なんだけど、「わかりやすく説明するための図示」については当然のように高いレベルで作られてる。これはゲームに分かりやすさを重視する時代のニューノーマル、「ユーザビリティネイティブ世代」の到来の予感がする。


図示による説明はすごいんだけど、逆に「文字での説明」が上手くいっていないイメージを受けた。キャラの会話がぶつ切りで理解するのに苦労する。<???>


最近のゲームだとよくある「複数のキャラのセリフが同時に出る」システムとかこのゲームに相性が良い感じがする。視覚情報での説明は得意なイメージなので、その能力を存分に活かすといいかも。<???>

056:やかまシルフのヒァナ ~天才魔法剣士は自爆しない~

ジャンル:ノンフィールドRPG

プレイ時間:30~60分

レビュー時点のバージョン:1.03(旧バージョン)


「これまでのあらすじ」から始まる、システムもシナリオも一切説明の無いまま始まるタイプの話なのに、ちゃんとプレイヤーさんが自力で理解して進めることの出来るこの作り。かなりテクニックの必要な高等技術を実践できている実力者だと思う。


マナチャージ系のスキルが強すぎると言うか、コレ無しだと1ターン中の連続攻撃も難しいし、相手の貯まるマナを調整・横取りすることもできないので、「マナチャージスキルをどれだけ早く手に入れるかゲー」の様相を呈している。<???>


このゲームの特徴的な部分はやっぱり「マナの取り合い」だと思うので、マナチャージスキル以外にもマナの取り合いが出来る方法がいくつかあると戦略があって楽しいかも。<???>

058:竜と黄金の梨と蔵そうじ

ジャンル:古典的3Dダンジョン+不思議のダンジョン

プレイ時間:1-2時間ほど

レビュー時点のバージョン:1.02


敵も味方もイベントも全編日常漫画的なもちもちテイストで、長時間のプレイでも飽きさせない見た目の楽しさがあった。ゲーム自体が「同じことの繰り返し」と受け取られやすいダンジョンRPGにおいて、飽きさせない配慮のあるこの采配は見事。


捕獲とかやる気システムとか特徴的な要素はたくさんあるんだけど、欲張りすぎてそれぞれのシステムが活かしきれてない感。捕獲システムも手間のかかる運ゲーの割にリターンが少ないイメージだし、やる気システムもメリットより「逐一設定しなくちゃいけない手間」のほうが大きい。<???>


システムがたくさんある場合、1つ1つの手間は限りなく少なくしたほうがいいかも。例えば捕獲は「条件満たしたら自動的に捕獲」とか、やる気システムも全員共通にして設定が1回で済む……とかね。<???>

060:Different World

ジャンル:RPG

プレイ時間:1時間

レビュー時点のバージョン:1.21


PCゲームとしては珍しい発想がけっこうある作品だと思う。リアル時間連動のシステムも、シンプルな異世界転生系シナリオと思わせて単純にそれだけじゃなさそうな捻りが感じられるところとか。


作者さんの飽き性が見えてくる作り。たくさんシステム・シナリオは入っているけど、どれも「無駄にたくさんゲームに入れているだけ」でゲームとして意味のある活用はしていない感じ。<???>


無駄にとにかく突っ込むよりは、1つのシステムを厳選して活躍の場をたくさん準備してあげるようにしてあげたほうが楽しいかも。例えば時間連動機能を使うならば「朝だけイベント」「夜だけイベント」とかをもっとたくさん用意するとかね。<???>

064:お見舞には4つのお花

ジャンル:ADV

プレイ時間:10分

レビュー時点のバージョン:7/24公開版


プレイ中、そして全てのエンディングを見た後まで感想はずっと変わらず「えっなにこれこわっ」だった。イラスト通りのポップなテイストで最後まで貫き通しているのに一瞬たりとも安心できない「ガチの怖さ」の片鱗みたいなものを感じた。


正直なところ、ゲームが短すぎ&語らなさすぎなのでマトモな感想を持つ前に終わってしまった感はある。評価するのがすごく難しい。<???>


だから「評価のしようもないけど箸休めとして楽しかったです」がプレイ後の正直な感想かな。シナリオを語らない美学はあるけどコンテスト向きでは無いと思う。<???>

066:フェイカー×フェイカー

ジャンル:巷で噂のゲーム

プレイ時間:1時間

レビュー時点のバージョン:1.10


とてもセクシー(意味深)な一発ネタゲームでした。そして一発ネタでありながら、準備した素材数を考えると手間はメチャクチャかかっているよくできた作り。


一発ネタとしては面白いんだけど、このプレイ時間の長さを一発ネタだけで持たせるには力不足。<???>


シナリオはここから大きく減らすのは厳しいから、対応するとすればプレイ時間の長さに耐えられるシステムづくり。問題のジャンル違いだけじゃない変則ルールで長時間遊んでも飽きられない作りにする、とかしてみてはどうだろう。<???>